
エッセンシャルディグニティを勉強していると、必ず「フォール」という単語が出てきます。
厳密にはディグニティ(品位)ではなく、ディビリティ(debility=衰弱)であり、デトリメントと同じくあまり良い状態ではありません。
そんなディビリティなフォールについてちょっと深堀りしてみようと思います。
1.フォールとは
Fall=転落。
なんかもうこれだけでしんどい感じがしますが。
エッセンシャルディグニティのポイントでは-4点であり、そのサインにおいてとても力のない状態であることを表しています。
フォールはイグザルテーションの対極にあるものです。イグザルテーションが尊敬、名誉、威厳を表し、周囲から注目され高い評価を得ているのに対し、フォールはそのサインにいると「尊敬されず」「注目されず」「周囲からも価値がない存在と認識」されてしまいます。悲しすぎます。
他にも手持ちの書籍を紐解くと
★フォールの星はレセプションを打ち消してしまう
★自分自身の過ちとは関係なく弱体化する
★不当に評価されている状態
など散々です。
ちなみに、度数によってはレッサーディグニティを併せ持つ場合もあり、たとえば昼生まれで金星が乙女座11度の位置にある場合、フォール以外にトリプリシティ、ターム、フェイスを獲得することになります。フォールが打ち消されるわけではありませんが、カバーできるだけのディグニティを持っていることになります。
2.サインの中でフォールになる惑星
♈:土星
♉:なし
♊:(ドラゴンテイル)
♋:火星
♌:なし
♍:金星
♎:太陽
♏:月
♐:(ドラゴンヘッド)
♑:木星
♒:なし
♓:水星
ある惑星がイグザルテーションとなるサインの対極(オポジション)のサインにおいて、フォールとなります。
<太陽の場合>
♈でイグザルテーション 対極の♎でフォール
<月の場合>
♉でイグザルテーション 対極の♏でフォール
などなど。
3.各サインのフォールとなる惑星の特徴
フォールとなる惑星がどんな状態なのかを私なりに検証してみました。
(ここでは惑星のみ)
①♈の土星・・・活動的で衝動的な♈において、抑制的な土星は重宝されない
②♋の火星・・・水サインにおいて火星の攻撃性は弱められる。トリプリシティも同時に獲得していることから、衝動的な行動に出られないことでかえって救われる面もあるが、抑え込まれた攻撃性が肉体的な不快感として表れることがある。
③♍の金星・・・細部へのこだわりや物質的な美しさに傾倒するあまり、ありのままの状況を自由に楽しむということが苦手になる。
④♎の太陽・・・客観性を重視する天秤サインにおいて、太陽のもつ自己中心性、主観性は発揮されにくい
⑤♏の月・・・動きが速く心のつなぎ手となる月は、蠍サインの固着的な性質の中では身動きが取りにくい
⑥♑の木星・・・ColdでDryな山羊サインの中で、温かく楽観的な木星の性質は重宝されにくい
⑦♓の水星・・・流動的で焦点の定まらない魚サインの中で、水星の自己表現能力はうまく発揮されない
4.フォールの惑星がある場合の対処法
デトリメントが苦手な場所で奮起するのに対し、フォールは頑張りすぎると悪目立ちしてかえって周囲から浮いてしまうらしい・・・ので、がむしゃらに頑張るというよりは、何かしらの助けを得ようとするほうが得策かもしれません。
以前、Xでフォールをどうしたらいいんだろう・・・と投稿した際、「そのサインにおいてイグザルテーションとなる惑星を意識すると良い」というアドバイスをいただきました。
たとえば、牡羊サインに土星があってフォールになる場合、牡羊サインでイグザルテーションになる太陽を意識すれば良いということですね。
太陽には一貫性、変わらぬ意志、人にエネルギーを与える、周囲を照らすものという意味がありますので、意志を強く持ち、人を元気にしようと意識することで土星のしんどさを緩和することができるのかもしれません。
フォールの惑星は劣等感に悩まされ、頑張っても悪目立ちしてしまうというつらい状況にあります。ただその性質をどうにか変えようとするよりも、受け入れて、別の切り口からフォールの惑星を援助すると良いようです。フォールも個性の一つ。百花の王より野花のほうが美しく咲く場合もあります。うまく活かしていきましょう(*^^*)
