ホロスコープの中には、ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルと呼ばれるポイントがあります。
地球から見て、太陽が通過する見かけ上の軌道のことを「黄道」というのに対し、月が通る見かけ上の軌道のことを「白道」といいます。ドラゴンヘッド・テイルとはこの黄道と白道の交わる交点のことをさします。
といった難しい天文学的な解説はこちらでは省略し、占星術的な意味合いに絞って語っていきます。
ドラゴンヘッド・テイルとは何か
ドラゴンヘッド(ノースノードとも呼びます)は、魂の成長のために今生で体験するべき課題をさし、ドラゴンテイル(サウスノード)は過去生でさんざん体験してきてすでに身につけているギフトをさします。テイルの意味することは慣れ親しんだことなので、ついそこに依存してしまいがちなのですが、安易な道を選んでしまうことで成長から遠ざかってしまうポイントでもあります。
このドラゴンヘッドとテイルを結んでいる軸を「ノード軸」といいます。先程、ヘッドは課題、テイルはギフトと書きましたが、ヘッドとテイルはオポジション(180度、対面の関係)ですので表裏一体です。私の解釈としては、
「テイルが表す得意なことは、惰性で取り組むのではなく常にブラッシュアップすることで、ヘッドが表す【魂の課題】に取り組むことができる」ではないかなと考えています。
ドラゴンテイルと土星合の性格傾向
さて、ここから本題です。先日、「ドラゴンテイルと土星が合の場合の考察」を記事にしてほしいとご依頼がありました。
前述の通りドラゴンテイルは過去生で経験してきたことであり、ここに試練を表す土星が重なっていると、過去生でとてもつらいことがあり、それを今生まで持ち越している、課題が未解決のまま重荷として残っていると解釈できます。
なので、子供の頃から重圧を感じるような経験をしている傾向があり、それは家族とのかかわりからもたらされることもあれば、先祖から引き継がれていることもあります。厳しい親に育てられた、さらにその親も厳しい親に育てられていた・・・など、個人の力ではどうにもならないような生い立ちを抱えているかも知れません。
テイルと土星の合を持つ人は
・自己評価が低い
・自分に厳しすぎる
・責任感が強く真面目
という性格傾向があります。
テイル土星合のつらさを乗り越えるために
そんなテイル土星合の方は、一生キツイ思いをしながら生きて行くのかといえば、そうではないようです。土星というのは主に若い頃に重圧をかけてきますが、そのぶん非常にタフで堅実な人を作り上げてくれるありがたい天体なのです。
考えてみれば、過去生から延々と土星の課題に取り組んでいた方ですから、忍耐力や堅実さは半端ないわけです。ただ、テイルはあくまでも「過去生で繰り返してきたこと」を示すポイントであり、その資質を活用して「今生の課題に取り組むこと」が重要になります。
ノード軸のサインや度数、ハウス、他天体とのアスペクトにもよりますが、テイルと土星の合がある方は
・自分の堅実さ、真面目さ、謙虚さを、他の人にはない類まれな資質と捉えてよい
・自分がオートマチックに(つまり無意識に)自己否定していることに気づき、あーまた否定してるなぁと認めてみる(自己否定する自分を否定しない)
・自己否定の「質を変える」ことが、オポジション先にあるヘッドの課題に向かうことになる。なのでまずは無意識に自動的に行っていた自己否定を、意識的に、保護的に、教育的に行っていくようにする(過去の習慣からの引き離し)
という感じで解釈してみました。変な言い方ですが、自分に厳しくするのに抵抗がない方なので、そのやり方をより良いものに変えていくことが大事ではないかと考えます。
ドラゴンヘッドとテイルについて、また思いつくことがあれば記事にしていきますね。しんどい思いをされている方が、少しでも楽になれますように。